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花苗生産農場<西山の仕事01>
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私が初対面の人に
「お仕事は何ですか?」 と聞かれた時は、基本的には、 「農業です。」 と言うようにしています。 |
農業と言っても、米や野菜を作っているわけではなく、鉢花を作っています。
なぜ鉢花なのかというと、耕作面積が狭いからです。
農家というと、「大地主」というイメージがあると思いますが、私は決して大地主ではありません。
農家の基準でみると、猫の額にも達しないような面積です。
お米などの場合は、1反(約300坪)で年間数万円の売り上げにしかなりません。
これではとても生活していくことはできません。
しかし、鉢花の場合は、1反で数百万円の売り上げが可能です。
ですから、我が家の場合、農業をやろうと思うと、鉢花しか選択肢がなかったわけです。
鉢花生産は父が素人からはじめました。
初めは自分で試行錯誤していたそうですが、
ある日、
「このままではいいものは作れない!」
と思いたち、農業大学の教授のところに押しかけ、煙草100箱と引き換えに(笑)栽培ノウハウの基本を教えてもらったそうです。
元々、才能はあったのだと思いますが、栽培ノウハウを学んだ後の父は高品質な花を作り続けました。
シクラメン、セントポーリア、リーガルベコニアなど、作柄は時代に合わせて変わっていきましたが、最盛期には全国から買い付けが来るなど、相当に高い評価を得ていたようです。
しかし、息子である私は、子供のころからそんなに手伝いはしませんでしたし、大学卒業後は飲食企業でサラリーマンをしていました。
よくいる、のんきなバカ息子だったわけです(笑)
しかし、25歳の時に父の体調不良のため会社を辞め、初めて本格的に家業の手伝いを始めました。
結局父は、その5年後、私が30歳の時に亡くなるのですが、一緒に仕事をした5年間、徹底的に父の栽培技術を叩き込まれました。
あのタイミングで辞めていなかったら、と思うとぞっとしますね。
しかし、父の教えを受けたおかげで、品評会で常勝を誇った父の後を継いだ私も、数々の賞を受賞することができました。
ですが、いいものを作っていても、それが収入に直結するわけではありません。
現在では、税金も上がり、農業収入だけでは生活していくことは困難です。
生活していくためには、商売替えをするか、副業に取り組むしかありません。
本気でやめようと思ったこともありました。
実際、飲食業を立ち上げた直後、1年ほど手を抜いてもみました。
しかし、私は56歳の若さで亡くなった父の存在を世に示し続けたいという思いが消えませんでした。
私が高品質な花を生産していれば、
「さすが西山さんの息子だ。
親の技術を受け継いでいる。」
と言っていただけ、父の存在が消えることはありません。
ですから、私は、副業で稼ぐことによって、農業を続けていこうと思っているのです。
周囲の人たちからは、
「儲からないんだからいい加減にやめたら?」
とよく言われます。
しかし、私は農業をやめる気はありません。
花を作ることが好きですし、父の存在を示し続けたいと、今でも考えています。
生前、ろくに親孝行をしていませんので、これくらいやらないと怒られます(笑)
農業は私のビジネスの根幹にあるものです。
そして、園芸療法という言葉があるくらいで、私の心のオアシスでもあります。
これからも花を作り続けていきたいと思いますし、維持するだけではなくて、挑戦もしていきます。
副業で培ったマーケティングノウハウで、農業を大きくすることが当面の夢ですね。
これからも、がんばろうと思います。
2010年01月30日 12:01
