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2009年03月11日

小説 上杉鷹山

豊かな人生実現書店
小説 上杉鷹山〈上〉 (人物文庫) 小説 上杉鷹山〈上〉 (人物文庫)
童門 冬二

学陽書房 1995-11
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不況時の定番本とも言える本をご紹介します。

若い方はご存じないかもしれませんが、 90年代、バブル崩壊後にリストラの嵐が日本中に吹き荒れた時に、ベストセラーとなった歴史小説です。

ちょうど現在、大河ドラマで直江兼続が主人公となっていますが、その直江兼続が仕えた米沢藩(上杉家)の第9代藩主です。
直江兼続の時代から、約200年後の藩主となります。

あのジョン・F・ケネディが、 「日本人の政治家の中で一番尊敬している人物は?」 という質問に対して、上杉鷹山の名を挙げたと言われています。

今日ご紹介する本は、タイトルそのままの内容で、鷹山の半生を描いたものですが、なぜこの小説がベストセラーになり、ケネディの口から鷹山の名前が出てくるのか?

それは、鷹山の業績が凄まじいからです。
(あえて、凄まじいと表現します)


鷹山の時代の米沢藩の石高は15万石。
しかし、家臣団の数は47万石相当。

その結果、人件費が13万3千石!

人件費率にして、80%!!!!!

異常としか言いようがありません。


その上、上杉謙信時代(120万石)の習慣・生活を続けていた結果、借財が20万両!!

破たん寸前の状態です。

というより、実質破たんしています。


「藩領を幕府に返上しようか?」

という状態にまで追い込まれていたのが、鷹山が藩主になったときの米沢藩の状態だったのです。


この状態、普通は逃げ出します。

少なくとも、私なら間違いなく逃げ出します(笑)

ですが鷹山は逃げなかったのです。


・藩政から締め出されていた改革派を登用する。

・自ら質素倹約に励む。

・武士を帰農させて藩の生産力を向上させる。

・農産物を自身で加工し、付加価値をつけて高値で売る。

以上のような改革を行ない、藩財政を立て直し、次々代には借財を完済してしまったのです!


しかも、鷹山が遺した藩主の心得がすごいのです。

一、国家は先祖より子孫へ伝え候国家にして我私すべき物にはこれ無く候

一、人民は国家に属したる人民にして我私すべき物にはこれ無く候

一、国家人民の為に立たる君にて君の為に立たる国家人民にはこれ無く候


超簡単に言うと、

「人民は国の宝であって、自分の下僕ではない。」

ということです。

江戸時代にこのような考え持っていたというのが驚異です。

ケネディに

「尊敬している。」

と言われるのもわかるような気がします。


私がこの本か学んだことは、

「信念を持って継続すること。」

「自らが範となること。」

「組織への情報伝達は、時にはフラットにすること。」

といったことです。

どれも、現代のビジネス書などで述べられていることです。

しかし、ビジネス書で読むと、ノウハウだけを知識として得て終わりがちです。

その点、小説であれば、主人公に感情移入して読むことができますので、ノウハウの実践を疑似体験することができます。

疑似体験すると、ノウハウが腹に落ちやすくなりますので、実践しやすくなります。


この本は久しぶりに読みましたが、まさしく、

「苦境に立った時に必ず読むべき本」

だと、改めて感じました。


ベストセラーでしたから、本棚に眠っている方も多いと思います。
そのような方は、ぜひとも読み返してみてください。

そして、読んだ事のない方は、ぜひとも購入してお読みいただき、鷹山の苦難に立ち向かう姿勢、そして実践する力を感じていただきたいと思います。

それは、必ずご自身の力となるはずです。

2009年03月11日 13:10